2025/01/17 22:20
本にお金は惜しまないし、本屋がなくては生きていけない。自分の本がある場所が自分の居場所である、といいきる著者の本に対する想いが切々と綴られていて、胸を打たれる。
たった一人で、東京から鳥取にやってきた三浦永理さんが定有堂書店に出会い、この本屋があれば鳥取に住めると喜び、一緒に読む人を得て、定有堂書店を失った五年間の記録。
鳥取から定有堂書店がなくなっても、それでも希望は失わない。
今度は、本を読む側から差し出す側へとまわる。
教員であり、難病患者であり、女性であり、たった一人鳥取で生きる、本を読む人のエッセイ集。
この本には、本は光だという著者の心の声が響きわたっている。