2025/03/17 15:25
読んでいると、登場人物たちが暮らしている風景が浮かびあがってくる、静かな短編小説。
高校を卒業し、デザイン事務所で働きはじめ、会社の移転とともに福岡から上京し、独立した私。五歳年下のパートナーと出会い、パスタを食べながら、仕事の話をする。淡々と続く日常の一瞬一瞬が、印象的な言葉とともに描かれていく。
物語が動きはじめるのは、かつて私が心を寄せた友人の失踪。それを追いかけるように、私の心は現在から過去へと大きく揺れ動く。
装幀は、『ストーナー』を手がけたBOTANICAの水崎真奈美。まるで詩集のような美しい一冊。